債務整理(借金問題)
債務整理を弁護士に相談する際のポイント
1 債務整理を弁護士に相談する際のポイント
債務整理を弁護士に相談する際、ポイントとなる点はいくつかありますが、大切と思われる3つのポイント、①債務整理を得意としているか、②分割払いは可能か、費用は明示されているか③親身になって相談に乗ってくれるか、に絞って説明していきます。
2 債務整理を得意としているか
弁護士が取り扱う分野には、債務整理だけではなく、相続、離婚、交通事故、企業法務等、多岐にわたります。
様々な分野を手広く取り扱う事務所もあれば、特定の分野を集中的に取り扱う事務所もあり、事務所ごとに特色があります。
債務整理を集中的に取り扱う弁護士であれば、債務整理に関する豊富な知識・経験に基づいて対応することが可能ですので、迅速かつ適切な解決へと導いてくれます。
3 分割払いが可能か、費用は明示されているか
債務整理の依頼をお考えの方の中には、まとまった財産がなく、費用をすぐに用意できない方も多いです。
そこで、費用の分割払いをすることができるかどうかも、依頼をするか否かを考える上で重要なポイントとなります。
また、「別の事務所で契約をしていたが、弁護士に不満があるため現在依頼している弁護士との契約を解消してでも契約したい」という相談を受けることもありますが、詳しく事情を聞いてみると、契約の際、費用について詳しく説明を受けずに、弁護士に言われるがまま契約してしまったというケースも見受けられます。
弁護士に債務整理を依頼する際には、費用がいくらかかるのかしっかりと明示されているか、その金額が適切な金額なのかは、今後その弁護士を信用して任せることができるかどうかにもつながりますので、重要な要素といえます。
4 親身になって相談に乗ってくれるか
債務整理に関するご相談は、家族や親しい友人等にも相談しにくい内容で、一人で抱え込んでしまっている方も多いと思います。
そして、弁護士に相談すること自体も、かなり勇気がいることだと思います。
しかし、相談した弁護士に横柄な態度をとられてしまうと、安心して依頼することができず、不安を抱えたままの状態が続いてしまいかねません。
債務整理に至ってしまった事情を理解し、親身になって相談に乗った上で、適切な解決策を提示してくれる弁護士に依頼することが大切です。
悪徳業者の債務整理にはご注意
1 債務整理を扱えるのは弁護士と認定司法書士のみ
まず前提としてご認識いただきたいことは、債務整理は弁護士と認定司法書士だけが取り扱い可能ですので、行政書士やコンサルが行うことはできないということです。
さらに、認定司法書士の場合、個別の債務額が140万円以下の任意整理のみ取り扱い可能です。
弁護士と認定司法書士以外の事業者で、債務整理をすることをうたっている事業者は、違法な事業を行っている可能性があります。
中には、単に借り換えをさせて、まったく月々の返済額や債務総額が減らないにもかかわらず、手数料等を請求する事業者もあるといわれていますので注意が必要です。
債務整理に関する相談先をお探しの際には、まずは弁護士または認定司法書士が運営している事務所であるかを、しっかりと確認しましょう。
2 弁護士の名義だけを使用しているケースもある
違法・不正な債務整理を行っている事業者の中には、弁護士の名義を借りているということもあるようです。
このような事業者は、一見すると弁護士事務所ではありますが、実際には弁護士が債務整理にはほとんど関与しておらず、悪徳業者が用意したスタッフだけが集客や事件処理を行っていることがあります。
このような事業者は、債務整理に関する法的な判断や適切な事件処理ができておらず、債務に関するお悩みが解決できない可能性もあります。
3 有資格者と話ができない事務所にも注意
悪徳業者ではありませんが、弁護士や認定司法書士が運営していたとしても、有資格者が依頼者の方とまったく直接お話をしない、または形式的な挨拶だけして後はスタッフとしかコンタクトできないという場合にも注意が必要です。
このような事務所の場合、事件処理や外部対応をほぼスタッフのみが行っており、有資格者が事件の内容を把握していないという可能性もあります。
その結果、任意整理においては有利な和解ができなかったり、個人再生・自己破産においては裁判所における手続きを適切に進められないなどの支障が生じる可能性もあります。